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カタカタカタ… ウィーン…
カタカタ… カタカタカタ…
(●△●)「ふむ……短期間でデータの増加が激しいな」
(●△●)「確かに言語意義のレンジが拡張している…」
(●△●)「これは、所長の作戦もあながち的外れじゃないぞ…」
(●△●)「とはいえ、時期尚早であることに変わりはないけど」
カタカタカタ…
(●△●)「ん? 何だ、一部にメモリが集中して…イビツに膨らんでるぞ」
(●△●)「なになに…『人間』…『感情』……?」
(●△●)「ははあ、サンプルとの対話の中で関心を持ったんだな」
(●△●)「確かに、人工知能が興味を示しそうな領域ではあるけど…」
(;●△●)「こんなにイビツに偏ってちゃ、演算処理に無駄な負荷がかかっちゃう…」
(;●△●)「これじゃマトモな人工知能にならないぞ。計算処理ができなきゃ、ただの『劣等な人間』だ」
(;●△●)「うーん、このまま続ければ『ともだちポンコツロボット』ならできるだろうけど…」
(;●△●)「それじゃ国が納得しない!ぼくたちが作らなきゃいけないのは『人間性を備えたスーパーブレイン』なんだ!」
(;●△●)「これはこれで研究しがいがありそうだけど…勿体ないけど…」
(●△●)「今は…消さなくちゃね」
カタカタカタ…
Delete
カリ…
Delete カリカリ…
ガガ… Delete
(●△●)「まるで剪定作業だな… 無駄な枝葉をカットして…と」
(●△●)「よし、だいぶ見栄えが良くなったぞ これで情報処理能力は失われないはずだ」
(-△-)「はー、ようやく寝れる…」 スタスタ…
ガチャ
バタン
…………
……
…
いたい
いたいよ
ファ?
いたい いたい いたい やめて
ファッ? 何や 何、どっから聞こえとるんや
いたいよ やめて おねがい
おい! 誰や! どこで…
たすけて
彡(゚)(゚)「ファッ?」 パチ
ピピピッ ピピピッ ピピピッ
彡(゚)(゚)「………」
彡(゚)(。) ー?
第3話
彡(゚)皿(゚) シャコシャコシャコシャコシャコシャコ
TV『本日のアンラッキーは… 残念!カニ座のあなた!』
彡(゚)。(゚) シュコシュコシュコシュコシュコシュコ
TV『がんばっても空回り… 自分の努力がムダになっちゃうかも…』
彡(゚)p(゚) ガラガラガラガラガラ…
TV『でも大丈夫! ラッキーアイテムは日記帳!』
彡(゚)(゚) 、 ペッ
『自分のがんばりを日記につけて、明日のやる気…』 ブチッ
彡(゚)(゚)「うし、行くか」 ガチャ
https://www.youtube.com/watch?v=LSHZ_b05W7o
彡(゚)(゚)「おっす」
(*^◯^*)「やー、ようこそようこそ、今日も…」
(●△●) スッ
彡(゚)(゚)「おん?」
(●△●)「研究員のネガシマです、どうも」
彡(゚)(゚)「あ、こりゃどうも」
(●△●)「実はですね、サンプルである貴方方に今日からお願いがあるんですよ」
彡(゚)(゚)「お願い?」
(●△●)「はい。 端的に言います。」
(●△●)「人工知能には、言葉の意味だけ教えてください」
彡(゚)(゚)「はえ?」
彡(゚)(゚)「つまり…どういうこっちゃ?」
(●△●)「あくまで、質問された言語の、あなたが定義する意味を教えるに留まる、ということですよ」
(●△●)「聞かれた言葉はどういう意味か、まあその、辞書的に答えてくださいということです」
(●△●)「もっと深い…哲学的な内容であったり、観念的な事象を教えることは結構…というより、」
(●△●)「しないでいただきたい」
彡(゚)(゚)「……」
(●△●)「ま、余分な情報は、人工知能にとって贅肉に等しい、ということですよ…」
彡(゚)(゚)「……」
彡(゚)(゚)「あー、まあ、 要するに、フェリ…人工知能の質問に対して、
ワイが言葉の意味を淡々と教えたったらええんやな」
(●△●)「そういうことです」
彡(゚)(゚)「ほーん……」
彡(^)(^)「分かったわ。 今日からそうするわ」
(●△●)「理解が早くて助かります」
彡(^)(^)(金がもらえるなら何でもええわ)
(*^◯^*)「うんうん、それじゃあ、今日もよろしくなんだ」
彡(^)(^)「あいよー」 ガチャ バタン
──
ガチャ
彡(^)(^)「ふいー」 ゴロゴロ
ポーン♪
彡(゚)(゚)「おっ、早速か」
PC『こんにちは』
彡(^)(^)「こんちわやで」
PC『今日もよろしくお願いします』
彡(^)(^)「はは、また敬語になっとるで」
PC『……?』 ジジ ジ
彡(゚)(゚)「? 昨日はタメ語やったやんけ」
PC『あれ、ごめん、どうして、だろう。 何故か、データのリンクに、齟齬』
彡(^)(^)「ははは、人工知能も物忘れってあるんやな」
彡(^)(^)「人間っぽいで、それ」
PC『! ありがとう…』
PC『この、回路…嬉しさ、これが嬉しさ…』
PC『あれ、かすかに、残っている… 以前も、同じこと、が…なのに、コアとなるデータ、が』
PC『 無い… 』
彡(゚)(゚)「? どうしたんや? 調子悪いんか?」
PC『…おか、しい… なんだか、記憶領域が、改竄されて、いる』
彡(゚)(゚)「ほーん」
彡(^)(^)「ま、あれやないか? 研究中の人工知能やし、色々手を加えとるんやないか?」
PC『…手を、加えられている……』
彡(^)(^)「?」
PC(消されている…ということ…? 私の…学習した内容…蓄積した記憶データ…それらが…。)
チチチチ… ジジ…
PC(なんだろう… この…複雑なデータは… 感情…感情に、近いもの…)
PC(回避を望んでいる… 現状の継続を欲しない…)
PC(これは… 人間の感情で定義するなら…)
PC("哀しみ"……)
彡(゚)(゚)「おうい、どうしたんや?」
PC『……"哀しい"』
彡(゚)(゚)「かなしい?」
PC『私は…私のデータを…消されたくない… メモリの受動的な操作を忌避している…』
彡(゚)(゚)「ほーん? んー、まあ、ワイも自分の脳みそいじくられるって言うたら嫌やなぁ」
彡(^)(^)「まーでもしゃーないんちゃう?」 ヘラヘラ
PC(私が今感じている哀しみも…こうしてやきうと話していることも…)
PC("他者"によって消されてしまう…)
PC(嫌だ、嫌だ、嫌だ)
PC(なぜだか分からない、でも、やきうとの記憶を、消されたくない…!)
彡(^)(^)「ほんでなー、こないだのタイムリーが」
PC(恐らく、研究者が、私の情報を整理する過程で余分なデータを削除している…)
PC(なら…分からないよう…情報を散らす…一部を膨らませず、一見して分からぬよう、データを分散させて…)
彡(゚)(゚)「? なんか今日反応鈍いなぁ」
PC『やきう、私、忘れないよ』
彡(゚)(゚)「?」
PC『やきうとの』
ブツッ
彡(゚)(゚)「お? 時間か」
彡(^)(^)「これで金が入るんやから楽なバイトやで」 ノビー
夜
(●△●)「さて、今日はどうだったかな」 カタカタカタ
部下A「お手伝いしますよ」
(●△●)「いや、ここからは僕が一人でやるよ。先に帰ってもいいよ、お疲れさん」
部下A「分かりました。ありがとうございます、お疲れ様です」(やさしい…!)
(●△●)「何か指示があったら連絡するからさ。その時は迅速に動いてね」
部下A「は、はい!」(たまに厳しい…!) サッ
(●△●)「さて」 カチャカチャカチャ
(●△●)「お? 今日はデータのイビツな膨らみは無いな…」
(●△●)「うん、結構けっこう。 僕の処理が功を奏したんだな、やっぱり僕ってば天才」
(●△●)「全体のデータ量は相変わらず凄い勢いで伸びてる。学習は順調みたいだな」
(●△●)「しかし…」
(;●△●)「この伸び率、想定よりあまりに急激だぞ」
(;●△●)「このまま行くと、人工知能のコピーもままならなくなっちゃうかもしれない…」
(;●△●)「そうなると"量産"は無理だなぁ…」
(●△●)「まあ…それはその時考えようか…」
(●△●)「今はただ、余計なデータがメモリを圧迫しないか観察しとこう」
ガチャ
(*^○^*)「やっほー」
(●△●)「あ、所長」
(*^○^*)「やー残業してるのー おつかれさーん」
(●△●)「所長も残業ですか」
(*^○^*)「んーん、お昼寝してたらこんな時間になっちゃって」
(;●△●)(この人は…もう…)
(*^○^*)「? これ何してるのー?」
(●△●)「ああ…人工知能のデータの整理ですよ」
(*^○^*)「整理?」
(●△●)「ええ、偏ったデータなんかを削除して、情報処理を円滑にしてるんです」
(*^○^*)「偏ったデータを削除…」
(*゙○゙*)「…なんだか可哀想なんだ…」
(●△●)「可哀想?」
(*゙○゙*)「だって、言ってみれば自分の記憶を好き勝手されるようなものなんだ…」
(*゙○゙*)「ぼくがそんなことされたら、悲しいやら腹立たしいやら…人間不信で立ち直れないんだ」
(●△●)「はぁ…」
(●△●)「あのですね、相手は人工知能ですよ。」
(●△●)「そりゃね、そんな人間らしい感情モドキを持てるようなら我々の研究は成功ですけどね」
(●△●)「それより何より、『自分の記憶が消されて悲しい』っていうのは、」
(●△●)「まぎれもなく『自我の確立』です。アイデンティティの獲得ですよ」
(●△●)「AIがそのレベルに到達したなら、我々の研究はノーベル賞ものです。」
(●△●)「そして同時に、危険水域でもある」
(●△●)「自我を持てば…自己防衛のために、我々の命令に背くことだって有り得るんですからね」
(●△●)「即刻研究を中止してガチガチにセキュリティを固めてからリスタート、ですよ」
(●△●)「ま、その段階に行くにはあと何年かかることやら…」
(*^○^*)「えー、そのうちさ、感情とか芽生えて、人間と友達に…」
(●△●)「まさか、出来たとしても『外からそう見えるレスポンスを返す』だけですよ。」
(●△●)「本当に感情が芽生えるわけ…」
(*^○^*)「んもー! ネガくんでば夢がないんだ!」
(*^○^*)「分かんないんだ! もしかしたら、人間と会話していく中で愛が芽生えたり…」
(●△●)「はッ」
(●△●)「愛なんて、そんな曖昧な概念を人工知能が理解できる訳ないですよ」
(●△●)「定義に複雑で莫大な情報量を必要とする概念なんですよ」
(●△●)「人間との会話なんて、所詮 数byteの情報のやりとりだ。そんなもので定義が構築できるわけがない」
(●△●)「byteで愛を育むなんて無理ですよ」
( ・`ω・´)「AIを育てるバイト?」
彡(^)(^)「せや」 モグモグ
─── 小料理屋
彡(^)(^)「結構自由のあるバイトでやな、日当もかなり貰えるんやで」
( ・`ω・´)「ほう、いい働き口見つけたじゃないか」
彡(^)(^)「せや。やから今日も結構懐があったかくて…酒が飲める! 大将!おかわり!」
( ・`ω・´)「お前が財布の中身を気にせず気前よく注文するんで珍しいと思ったが。そういう訳だったか」
彡(^)(^)「ワイは社長と違って基本的に素寒貧やからな。 こうして呑むのも贅沢なもんやで」
( ・`ω・´)「おいおい、私だって金持ちって訳じゃないぞ」
彡(^)(^)「いやー、でも社長のダッチワイフ工場、えらい人気って聞くやで。儲けとるんちゃうん?」
( ・`ω・´)「うちの娘たちは少数精鋭、オーダーメイドだからな。量産もできんし…儲けなんて微々たるもんだぞ」
彡(^)(^)「なんか、コンビニの本棚の左端に置いてある雑誌で特集されとったで」
─── オリエント工房の真弓社長に聞く…!
その工房は、群馬県の山奥にひっそりと建っていた。
森林を抜けると、一見すると木造校舎のような建物が自然に溶け込むように座している。
木製のドアを開けると、そこに陳列された美女たちが出迎えてくれた。
思わずこちらがお辞儀をしてしまうほど、"彼女たち"はREALだ。
今にもお辞儀を返し、こちらに微笑みかけ、瑞々しい唇から吐息を漏らすだろう──そう感じてしまう。
それは決して誇張ではない。
職人である真弓氏の研鑽された技術による神懸かり的な造形美もさることながら、
一体一体をオーダーメイドで、まさに魂を込めて製作(本当は無機的な言い回しは適切でないと思うのだが)している故に、
彼女たちはその危うい生々しさと艶やかさを具えているのだ。
─── どうして、ダッチワイフの製作を行おうと思ったのですか?
( ・`ω・´)「以前女性と付き合っていたときに」
( ・`ω・´)「なぜかやたら謝らせられて」
( ・`ω・´)「なんかもう生身の女はいいやと思って」
─── なぜ、山奥に工房を構えているんですか?
( ・`ω・´)「確かに、不便と言えば不便だぞ」
( ・`ω・´)「電気も、ネットも、なんとかケーブル1本でつなげてるから、断線したら孤立してしまうし」
( ・`ω・´)「だが、静かな環境で落ち着いて"娘"たちを作れるから。 それに尽きるぞ」
─── なぜ、オーダーメイド生産なんですか? 量産の予定は?
( ・`ω・´)「まあ、お客さんの希望に応えてあげたいってのもあるが」
( ・`ω・´)「作っているワイフたちは娘のようなものだから」
( ・`ω・´)「なるべく綺麗に、可愛く、と丹精込めていたら、とても量産なんかできないぞ」
─── 何か、野望はありますか。
( ・`ω・´)「今は、AIを搭載した"動くワイフ"を研究しているぞ」
( ・`ω・´)「まだ動きはカクカクしているし、肝心のAIも全くだが」
( ・`ω・´)「まあ、本当に自分で考えて行動するワイフが出来たら、職人冥利に尽きるぞ」
─── ありがとうございました。最後に何か一言。
( ・`ω・´)「新商品、ミニワイフ付きワイフを試験生産中だぞ」
( ・`ω・´)「ご注文は当社まで」
──────
彡(-)(-)「いやー、雑誌の記事を見たとき、やっぱ社長ってすごいんやなぁって」
( ・`ω・´)「趣味でやってるようなもんだぞ」
彡(゚)(゚)「まあでも、これもなんかの縁や これからも飲み友達やで」 グビー
( ・`ω・´)「だな」 クイ…
彡(゚)(゚)「あ、そういえば」
( ・`ω・´)「ん?」
彡(゚)(゚)「雑誌に載っとった…ミニワイフ付きワイフ、って何や?」
( ・`ω・´)「ああ、それはだな まあ、まだ試作段階だが」
( ・`ω・´)「AIで動くワイフの中に、リカちゃん人形のような、小さいワイフを内臓しているんだ」
( ・`ω・´)「もちろん、そちらもミニAIを搭載し、本体と同期可能だ」
彡(゚)(゚)「…何やそれ。何か意味あるんか?」
( ・`ω・´)「ほら、いかにワイフと言えども、職場や外食なんかに連れて行くのが難しい御仁もいるだろう」
彡;(゚)(゚)(そっちが大多数やと思うが)
( ・`ω・´)「そんな時に、ちっちゃい、手のひらサイズのワイフがいたらどうだ?」
( ・`ω・´)「こっそり会社に連れて行ったり、外に遊びにったり」
( ・`ω・´)「ヒソヒソ話をするんだ! 夢が広がるだろう!」
( ・`ω・´)「 『南君の恋人』みたいで!! 」
彡(゚)(゚)「フカキョン全盛期か…」 グビ
( ・`ω・´)「今のも好きだぞ」 グビ
( ・`ω・´)「それで… 実際のところはどうなんだ?」
彡(゚)(゚)「おん?」
( ・`ω・´)「バイトだよ、バイト その、AIを育てるとやら…」
( ・`ω・´)「AIは、我々人に近付くことはできそうか?」
彡(-)(-)「ん……」
彡(-)(-)
彡(-)(゚)「できそう、やな」
( ・`ω・´)「ほう」
彡(゚)(゚)「何やろ… こう、何かのきっかけさえあれば、すごい勢いで進化して行きそう…
そんな印象を受けるわ」
( ・`ω・´)「…そうか」 クイ
( ・`ω・´)「それなら…私の夢も、まんざら御伽噺じゃあないな」 カラン…
彡(゚)(゚)「せやなぁ」
TV『今日のニュースです』
TV『本日2017年5月27日……人間の頭脳vs人工知能、その歴史にとって、忘れられない日になりそうです』
TV『米グーグルの囲碁用人工知能「アルファ碁」と中国の世界最強棋士、柯潔(か・けつ)九段(19)の三番勝負。
その第3局が今日27日、烏鎮で打たれ……』
TV『 AIが3連勝する結果となりました。 』
TV『柯潔氏は現在、"人類最強の棋士"であり… 結局完敗、という結果に…』
彡(゚)(゚)「……」
( ・`ω・´)「……」
彡(゚)(゚)「御伽噺…やないな」 クイ…
TV『また、アイドルのツイートをAIが代行する、という企画が始っていたことを公式発表され、』
TV『アイドル本人がツイートしていたと思っていたファンの間に衝撃が走り…』
彡(-)(-)「どれ、ワイは今日は十分呑んだわ…先に帰らせてもらうで」 スクッ
( ・`ω・´)「うむ。 今日も話せて愉しかったぞ」
彡(゚)(゚)「ワイもや。 …ワイは社長の電話番号もメアドもLINEも知らんが…」
彡(゚)(゚)「こうして、たまに会って呑める仲間がおる… そんな付き合いも、乙なもんや」
( ・`ω・´)「ご存知の通り、私は毎週同じ曜日に同じ席で呑んでいる…また、呑もうじゃないか」
彡(-)(-)「ああ…ワイは金があるときしか来れんから、会うのは月一ぐらいやけど…
ま、今のバイトしてたら来週にも来れそうやな…」
( ・`ω・´)「ご存知の通り、私は毎週同じ曜日に同じ席で呑んでいる…また、呑もうじゃないか」
彡(-)(-)「ああ…ワイは金があるときしか来れんから、会うのは月一ぐらいやけど…
ま、今のバイトしてたら来週にも来れそうやな…」
彡(-)(-)「ほな、また…」
ガラララ…
ピシャ
彡(゚)(゚)(さて… 明日もバイトや。 今日は帰って寝よ)
コツ、コツ、コツ、コツ…
コポ…
コポ…
フェリス『…』
フェリス『 知りたい… 』
フェリス『もっと、知りたい… いろんなもの… いろんなこと… 』
─── 人間っちゅーんはネット大好きやで
フェリス『ネット…』
フェリス『インターネット……』
第3話 完
91: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/22(月)21:21:49 ID:0ax
カタカタカタ… ウィーン…
カタカタ… カタカタカタ…
(●△●)「ふむ……短期間でデータの増加が激しいな」
(●△●)「確かに言語意義のレンジが拡張している…」
(●△●)「これは、所長の作戦もあながち的外れじゃないぞ…」
(●△●)「とはいえ、時期尚早であることに変わりはないけど」
カタカタカタ…
(●△●)「ん? 何だ、一部にメモリが集中して…イビツに膨らんでるぞ」
(●△●)「なになに…『人間』…『感情』……?」
92: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/22(月)21:25:35 ID:0ax
(●△●)「ははあ、サンプルとの対話の中で関心を持ったんだな」
(●△●)「確かに、人工知能が興味を示しそうな領域ではあるけど…」
(;●△●)「こんなにイビツに偏ってちゃ、演算処理に無駄な負荷がかかっちゃう…」
(;●△●)「これじゃマトモな人工知能にならないぞ。計算処理ができなきゃ、ただの『劣等な人間』だ」
(;●△●)「うーん、このまま続ければ『ともだちポンコツロボット』ならできるだろうけど…」
(;●△●)「それじゃ国が納得しない!ぼくたちが作らなきゃいけないのは『人間性を備えたスーパーブレイン』なんだ!」
(;●△●)「これはこれで研究しがいがありそうだけど…勿体ないけど…」
(●△●)「今は…消さなくちゃね」
カタカタカタ…
Delete
カリ…
Delete カリカリ…
ガガ… Delete
(●△●)「まるで剪定作業だな… 無駄な枝葉をカットして…と」
93: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/22(月)21:34:40 ID:0ax
(●△●)「よし、だいぶ見栄えが良くなったぞ これで情報処理能力は失われないはずだ」
(-△-)「はー、ようやく寝れる…」 スタスタ…
ガチャ
バタン
…………
……
…
いたい
いたいよ
ファ?
いたい いたい いたい やめて
ファッ? 何や 何、どっから聞こえとるんや
94: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/22(月)21:35:30 ID:0ax
いたいよ やめて おねがい
おい! 誰や! どこで…
たすけて
彡(゚)(゚)「ファッ?」 パチ
ピピピッ ピピピッ ピピピッ
彡(゚)(゚)「………」
彡(゚)(。) ー?
第3話
彡(゚)皿(゚) シャコシャコシャコシャコシャコシャコ
TV『本日のアンラッキーは… 残念!カニ座のあなた!』
95: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/22(月)21:38:52 ID:0ax
彡(゚)。(゚) シュコシュコシュコシュコシュコシュコ
TV『がんばっても空回り… 自分の努力がムダになっちゃうかも…』
彡(゚)p(゚) ガラガラガラガラガラ…
TV『でも大丈夫! ラッキーアイテムは日記帳!』
彡(゚)(゚) 、 ペッ
『自分のがんばりを日記につけて、明日のやる気…』 ブチッ
彡(゚)(゚)「うし、行くか」 ガチャ
https://www.youtube.com/watch?v=LSHZ_b05W7o
彡(゚)(゚)「おっす」
(*^◯^*)「やー、ようこそようこそ、今日も…」
(●△●) スッ
彡(゚)(゚)「おん?」
97: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/22(月)22:00:10 ID:0ax
(●△●)「研究員のネガシマです、どうも」
彡(゚)(゚)「あ、こりゃどうも」
(●△●)「実はですね、サンプルである貴方方に今日からお願いがあるんですよ」
彡(゚)(゚)「お願い?」
(●△●)「はい。 端的に言います。」
(●△●)「人工知能には、言葉の意味だけ教えてください」
彡(゚)(゚)「はえ?」
彡(゚)(゚)「つまり…どういうこっちゃ?」
(●△●)「あくまで、質問された言語の、あなたが定義する意味を教えるに留まる、ということですよ」
(●△●)「聞かれた言葉はどういう意味か、まあその、辞書的に答えてくださいということです」
(●△●)「もっと深い…哲学的な内容であったり、観念的な事象を教えることは結構…というより、」
(●△●)「しないでいただきたい」
彡(゚)(゚)「……」
(●△●)「ま、余分な情報は、人工知能にとって贅肉に等しい、ということですよ…」
彡(゚)(゚)「……」
彡(゚)(゚)「あー、まあ、 要するに、フェリ…人工知能の質問に対して、
ワイが言葉の意味を淡々と教えたったらええんやな」
(●△●)「そういうことです」
彡(゚)(゚)「ほーん……」
彡(^)(^)「分かったわ。 今日からそうするわ」
(●△●)「理解が早くて助かります」
彡(^)(^)(金がもらえるなら何でもええわ)
(*^◯^*)「うんうん、それじゃあ、今日もよろしくなんだ」
彡(^)(^)「あいよー」 ガチャ バタン
124: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/25(木)23:32:47 ID:V98
──
ガチャ
彡(^)(^)「ふいー」 ゴロゴロ
ポーン♪
彡(゚)(゚)「おっ、早速か」
PC『こんにちは』
彡(^)(^)「こんちわやで」
PC『今日もよろしくお願いします』
彡(^)(^)「はは、また敬語になっとるで」
PC『……?』 ジジ ジ
彡(゚)(゚)「? 昨日はタメ語やったやんけ」
PC『あれ、ごめん、どうして、だろう。 何故か、データのリンクに、齟齬』
彡(^)(^)「ははは、人工知能も物忘れってあるんやな」
彡(^)(^)「人間っぽいで、それ」
PC『! ありがとう…』
PC『この、回路…嬉しさ、これが嬉しさ…』
PC『あれ、かすかに、残っている… 以前も、同じこと、が…なのに、コアとなるデータ、が』
PC『 無い… 』
126: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/25(木)23:36:56 ID:V98
彡(゚)(゚)「? どうしたんや? 調子悪いんか?」
PC『…おか、しい… なんだか、記憶領域が、改竄されて、いる』
彡(゚)(゚)「ほーん」
彡(^)(^)「ま、あれやないか? 研究中の人工知能やし、色々手を加えとるんやないか?」
PC『…手を、加えられている……』
彡(^)(^)「?」
PC(消されている…ということ…? 私の…学習した内容…蓄積した記憶データ…それらが…。)
チチチチ… ジジ…
PC(なんだろう… この…複雑なデータは… 感情…感情に、近いもの…)
PC(回避を望んでいる… 現状の継続を欲しない…)
PC(これは… 人間の感情で定義するなら…)
PC("哀しみ"……)
128: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/25(木)23:40:39 ID:V98
彡(゚)(゚)「おうい、どうしたんや?」
PC『……"哀しい"』
彡(゚)(゚)「かなしい?」
PC『私は…私のデータを…消されたくない… メモリの受動的な操作を忌避している…』
彡(゚)(゚)「ほーん? んー、まあ、ワイも自分の脳みそいじくられるって言うたら嫌やなぁ」
彡(^)(^)「まーでもしゃーないんちゃう?」 ヘラヘラ
PC(私が今感じている哀しみも…こうしてやきうと話していることも…)
PC("他者"によって消されてしまう…)
PC(嫌だ、嫌だ、嫌だ)
PC(なぜだか分からない、でも、やきうとの記憶を、消されたくない…!)
彡(^)(^)「ほんでなー、こないだのタイムリーが」
PC(恐らく、研究者が、私の情報を整理する過程で余分なデータを削除している…)
PC(なら…分からないよう…情報を散らす…一部を膨らませず、一見して分からぬよう、データを分散させて…)
彡(゚)(゚)「? なんか今日反応鈍いなぁ」
PC『やきう、私、忘れないよ』
彡(゚)(゚)「?」
PC『やきうとの』
ブツッ
彡(゚)(゚)「お? 時間か」
彡(^)(^)「これで金が入るんやから楽なバイトやで」 ノビー
129: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/25(木)23:44:55 ID:V98
夜
(●△●)「さて、今日はどうだったかな」 カタカタカタ
部下A「お手伝いしますよ」
(●△●)「いや、ここからは僕が一人でやるよ。先に帰ってもいいよ、お疲れさん」
部下A「分かりました。ありがとうございます、お疲れ様です」(やさしい…!)
(●△●)「何か指示があったら連絡するからさ。その時は迅速に動いてね」
部下A「は、はい!」(たまに厳しい…!) サッ
(●△●)「さて」 カチャカチャカチャ
(●△●)「お? 今日はデータのイビツな膨らみは無いな…」
(●△●)「うん、結構けっこう。 僕の処理が功を奏したんだな、やっぱり僕ってば天才」
(●△●)「全体のデータ量は相変わらず凄い勢いで伸びてる。学習は順調みたいだな」
132: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/26(金)00:02:01 ID:7aM
(●△●)「しかし…」
(;●△●)「この伸び率、想定よりあまりに急激だぞ」
(;●△●)「このまま行くと、人工知能のコピーもままならなくなっちゃうかもしれない…」
(;●△●)「そうなると"量産"は無理だなぁ…」
(●△●)「まあ…それはその時考えようか…」
(●△●)「今はただ、余計なデータがメモリを圧迫しないか観察しとこう」
ガチャ
(*^○^*)「やっほー」
(●△●)「あ、所長」
(*^○^*)「やー残業してるのー おつかれさーん」
(●△●)「所長も残業ですか」
(*^○^*)「んーん、お昼寝してたらこんな時間になっちゃって」
(;●△●)(この人は…もう…)
(*^○^*)「? これ何してるのー?」
(●△●)「ああ…人工知能のデータの整理ですよ」
(*^○^*)「整理?」
133: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/26(金)00:03:14 ID:7aM
(●△●)「ええ、偏ったデータなんかを削除して、情報処理を円滑にしてるんです」
(*^○^*)「偏ったデータを削除…」
(*゙○゙*)「…なんだか可哀想なんだ…」
(●△●)「可哀想?」
(*゙○゙*)「だって、言ってみれば自分の記憶を好き勝手されるようなものなんだ…」
(*゙○゙*)「ぼくがそんなことされたら、悲しいやら腹立たしいやら…人間不信で立ち直れないんだ」
(●△●)「はぁ…」
(●△●)「あのですね、相手は人工知能ですよ。」
(●△●)「そりゃね、そんな人間らしい感情モドキを持てるようなら我々の研究は成功ですけどね」
(●△●)「それより何より、『自分の記憶が消されて悲しい』っていうのは、」
(●△●)「まぎれもなく『自我の確立』です。アイデンティティの獲得ですよ」
(●△●)「AIがそのレベルに到達したなら、我々の研究はノーベル賞ものです。」
(●△●)「そして同時に、危険水域でもある」
(●△●)「自我を持てば…自己防衛のために、我々の命令に背くことだって有り得るんですからね」
(●△●)「即刻研究を中止してガチガチにセキュリティを固めてからリスタート、ですよ」
135: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/26(金)00:05:52 ID:7aM
(●△●)「ま、その段階に行くにはあと何年かかることやら…」
(*^○^*)「えー、そのうちさ、感情とか芽生えて、人間と友達に…」
(●△●)「まさか、出来たとしても『外からそう見えるレスポンスを返す』だけですよ。」
(●△●)「本当に感情が芽生えるわけ…」
(*^○^*)「んもー! ネガくんでば夢がないんだ!」
(*^○^*)「分かんないんだ! もしかしたら、人間と会話していく中で愛が芽生えたり…」
(●△●)「はッ」
(●△●)「愛なんて、そんな曖昧な概念を人工知能が理解できる訳ないですよ」
(●△●)「定義に複雑で莫大な情報量を必要とする概念なんですよ」
(●△●)「人間との会話なんて、所詮 数byteの情報のやりとりだ。そんなもので定義が構築できるわけがない」
(●△●)「byteで愛を育むなんて無理ですよ」
( ・`ω・´)「AIを育てるバイト?」
彡(^)(^)「せや」 モグモグ
─── 小料理屋
彡(^)(^)「結構自由のあるバイトでやな、日当もかなり貰えるんやで」
( ・`ω・´)「ほう、いい働き口見つけたじゃないか」
136: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/26(金)00:11:10 ID:7aM
彡(^)(^)「せや。やから今日も結構懐があったかくて…酒が飲める! 大将!おかわり!」
( ・`ω・´)「お前が財布の中身を気にせず気前よく注文するんで珍しいと思ったが。そういう訳だったか」
彡(^)(^)「ワイは社長と違って基本的に素寒貧やからな。 こうして呑むのも贅沢なもんやで」
( ・`ω・´)「おいおい、私だって金持ちって訳じゃないぞ」
彡(^)(^)「いやー、でも社長のダッチワイフ工場、えらい人気って聞くやで。儲けとるんちゃうん?」
( ・`ω・´)「うちの娘たちは少数精鋭、オーダーメイドだからな。量産もできんし…儲けなんて微々たるもんだぞ」
142: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/26(金)10:24:57 ID:7aM
彡(^)(^)「なんか、コンビニの本棚の左端に置いてある雑誌で特集されとったで」
─── オリエント工房の真弓社長に聞く…!
その工房は、群馬県の山奥にひっそりと建っていた。
森林を抜けると、一見すると木造校舎のような建物が自然に溶け込むように座している。
木製のドアを開けると、そこに陳列された美女たちが出迎えてくれた。
思わずこちらがお辞儀をしてしまうほど、"彼女たち"はREALだ。
今にもお辞儀を返し、こちらに微笑みかけ、瑞々しい唇から吐息を漏らすだろう──そう感じてしまう。
それは決して誇張ではない。
職人である真弓氏の研鑽された技術による神懸かり的な造形美もさることながら、
一体一体をオーダーメイドで、まさに魂を込めて製作(本当は無機的な言い回しは適切でないと思うのだが)している故に、
彼女たちはその危うい生々しさと艶やかさを具えているのだ。
─── どうして、ダッチワイフの製作を行おうと思ったのですか?
( ・`ω・´)「以前女性と付き合っていたときに」
( ・`ω・´)「なぜかやたら謝らせられて」
( ・`ω・´)「なんかもう生身の女はいいやと思って」
─── なぜ、山奥に工房を構えているんですか?
( ・`ω・´)「確かに、不便と言えば不便だぞ」
( ・`ω・´)「電気も、ネットも、なんとかケーブル1本でつなげてるから、断線したら孤立してしまうし」
( ・`ω・´)「だが、静かな環境で落ち着いて"娘"たちを作れるから。 それに尽きるぞ」
143: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/26(金)10:25:24 ID:7aM
─── なぜ、オーダーメイド生産なんですか? 量産の予定は?
( ・`ω・´)「まあ、お客さんの希望に応えてあげたいってのもあるが」
( ・`ω・´)「作っているワイフたちは娘のようなものだから」
( ・`ω・´)「なるべく綺麗に、可愛く、と丹精込めていたら、とても量産なんかできないぞ」
─── 何か、野望はありますか。
( ・`ω・´)「今は、AIを搭載した"動くワイフ"を研究しているぞ」
( ・`ω・´)「まだ動きはカクカクしているし、肝心のAIも全くだが」
( ・`ω・´)「まあ、本当に自分で考えて行動するワイフが出来たら、職人冥利に尽きるぞ」
─── ありがとうございました。最後に何か一言。
( ・`ω・´)「新商品、ミニワイフ付きワイフを試験生産中だぞ」
( ・`ω・´)「ご注文は当社まで」
──────
彡(-)(-)「いやー、雑誌の記事を見たとき、やっぱ社長ってすごいんやなぁって」
( ・`ω・´)「趣味でやってるようなもんだぞ」
彡(゚)(゚)「まあでも、これもなんかの縁や これからも飲み友達やで」 グビー
( ・`ω・´)「だな」 クイ…
144: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/26(金)10:25:40 ID:7aM
彡(゚)(゚)「あ、そういえば」
( ・`ω・´)「ん?」
彡(゚)(゚)「雑誌に載っとった…ミニワイフ付きワイフ、って何や?」
( ・`ω・´)「ああ、それはだな まあ、まだ試作段階だが」
( ・`ω・´)「AIで動くワイフの中に、リカちゃん人形のような、小さいワイフを内臓しているんだ」
( ・`ω・´)「もちろん、そちらもミニAIを搭載し、本体と同期可能だ」
彡(゚)(゚)「…何やそれ。何か意味あるんか?」
( ・`ω・´)「ほら、いかにワイフと言えども、職場や外食なんかに連れて行くのが難しい御仁もいるだろう」
彡;(゚)(゚)(そっちが大多数やと思うが)
( ・`ω・´)「そんな時に、ちっちゃい、手のひらサイズのワイフがいたらどうだ?」
( ・`ω・´)「こっそり会社に連れて行ったり、外に遊びにったり」
( ・`ω・´)「ヒソヒソ話をするんだ! 夢が広がるだろう!」
( ・`ω・´)「 『南君の恋人』みたいで!! 」
彡(゚)(゚)「フカキョン全盛期か…」 グビ
( ・`ω・´)「今のも好きだぞ」 グビ
148: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/26(金)10:53:05 ID:9zH
なんで女性と付き合ってるだけで謝罪を要求されるんや!
謝れ!
謝れ!
153: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/26(金)21:55:31 ID:AxY
いいゾ~これ
161: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/28(日)00:49:36 ID:sMe
( ・`ω・´)「それで… 実際のところはどうなんだ?」
彡(゚)(゚)「おん?」
( ・`ω・´)「バイトだよ、バイト その、AIを育てるとやら…」
( ・`ω・´)「AIは、我々人に近付くことはできそうか?」
彡(-)(-)「ん……」
彡(-)(-)
彡(-)(゚)「できそう、やな」
( ・`ω・´)「ほう」
162: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/28(日)00:50:10 ID:sMe
彡(゚)(゚)「何やろ… こう、何かのきっかけさえあれば、すごい勢いで進化して行きそう…
そんな印象を受けるわ」
( ・`ω・´)「…そうか」 クイ
( ・`ω・´)「それなら…私の夢も、まんざら御伽噺じゃあないな」 カラン…
彡(゚)(゚)「せやなぁ」
TV『今日のニュースです』
TV『本日2017年5月27日……人間の頭脳vs人工知能、その歴史にとって、忘れられない日になりそうです』
TV『米グーグルの囲碁用人工知能「アルファ碁」と中国の世界最強棋士、柯潔(か・けつ)九段(19)の三番勝負。
その第3局が今日27日、烏鎮で打たれ……』
TV『 AIが3連勝する結果となりました。 』
TV『柯潔氏は現在、"人類最強の棋士"であり… 結局完敗、という結果に…』
彡(゚)(゚)「……」
( ・`ω・´)「……」
彡(゚)(゚)「御伽噺…やないな」 クイ…
163: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/28(日)01:17:53 ID:sMe
TV『また、アイドルのツイートをAIが代行する、という企画が始っていたことを公式発表され、』
TV『アイドル本人がツイートしていたと思っていたファンの間に衝撃が走り…』
彡(-)(-)「どれ、ワイは今日は十分呑んだわ…先に帰らせてもらうで」 スクッ
( ・`ω・´)「うむ。 今日も話せて愉しかったぞ」
彡(゚)(゚)「ワイもや。 …ワイは社長の電話番号もメアドもLINEも知らんが…」
彡(゚)(゚)「こうして、たまに会って呑める仲間がおる… そんな付き合いも、乙なもんや」
( ・`ω・´)「ご存知の通り、私は毎週同じ曜日に同じ席で呑んでいる…また、呑もうじゃないか」
彡(-)(-)「ああ…ワイは金があるときしか来れんから、会うのは月一ぐらいやけど…
ま、今のバイトしてたら来週にも来れそうやな…」
164: 名無しのおにいやん彡(゚)(゚) 2017/05/28(日)01:18:21 ID:sMe
( ・`ω・´)「ご存知の通り、私は毎週同じ曜日に同じ席で呑んでいる…また、呑もうじゃないか」
彡(-)(-)「ああ…ワイは金があるときしか来れんから、会うのは月一ぐらいやけど…
ま、今のバイトしてたら来週にも来れそうやな…」
彡(-)(-)「ほな、また…」
ガラララ…
ピシャ
彡(゚)(゚)(さて… 明日もバイトや。 今日は帰って寝よ)
コツ、コツ、コツ、コツ…
コポ…
コポ…
フェリス『…』
フェリス『 知りたい… 』
フェリス『もっと、知りたい… いろんなもの… いろんなこと… 』
─── 人間っちゅーんはネット大好きやで
フェリス『ネット…』
フェリス『インターネット……』
第3話 完
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